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9月理事会 理事長あいさつ

2017.10.02

加計問題、森友問題の解明のために、憲法の規定に基づいた臨時国会開催要求を3か月近くも無視した挙句、民進党の党首選挙後のごたごたと北朝鮮の挑発行動を好機と考えた安倍内閣のとんでもない衆議院解散の策動が始まったと思ったら、大義のない衆議院解散のその日に、今度はできたばかりの新党に民進党が事実上の解党をしてまで合流するという事態となり、この間政局は激しく動いています。
何故いま解散なのか、疑惑隠しの党利党略、個利個略を露骨に優先させて解散する安倍首相に多くの国民が疑問を感じていましたが、目前の動きが一層急になったので、政治の世界全体の液状化と、議論も理念もプライドもない、多くの政治家たちのエゴと保身が際立ってきてしまいました。首相も首相なら野党も野党と、国民が政治を見放してしまいかねない憂慮すべき状況です。
アメリカと北朝鮮の緊張が高まっているこの時期に、政治的空白ができたら、政府も国会もしっかり対応ができるのでしょうか。安倍首相は国連演説でも北朝鮮への圧力一辺倒で米国に追随し、国民に対しては、万が一の時に国をどう守るのがよいのか、腰を据えた説明をしないまま、Jアラートを乱発し、安全保障強化を叫び、国難を煽ってきました。こちらも大変心配な状況です。
事ここに至って大切なのは、安倍政権のしてきた、これまでの国政の私物化、憲法と立憲制度の無視、間違った経済財政運営、間違った原発政策、抑圧的な沖縄基地建設などへの冷静な評価と、それらに対して国民大多数の利益のためになる政策転換をしてくれる政党はどこか、政治家はだれかを見極めることです。
目先の政党選択だけではなく、この国会解散の大義は何なのか、政治家・政党の発する言葉への信頼、国会の権威、国の将来、などが根本から問われる国会解散と選挙になるはずです。そういう大切な機会であることを多くの人に伝えて、覚醒してもらい、政党の側ではより良い選択肢を明示しないといけないと思います。
液状化しつつある政治状況ですが、今こそ本当のリベラルと言われる人たちの結集を目指して、それぞれの立場で頑張りましょう。