理事長あいさつ
医療福祉介護にわたる総合的なサービス提供を通して、安心して住み続けられる街づくりに貢献します
公益財団法人横浜勤労者福祉協会の歴史は、1953年に横浜市鶴見区下野谷に開設された汐田診療所に遡ります。それは、地域の方々や民主団体、労働団体と私たちの諸先輩との協力、共同の力で開設されました。以来、「働くものの医療機関」、「患者様の立場にたった親切でよい医療」「お金のあるなしで差別しない医療」を目標に活動を続け、1960年に32床の汐田病院を開設、1965年に社会福祉事業法による第2種社会福祉事業施設、いわゆる無料低額診療を行う福祉病院となりました。
その後も、老人医療、被爆者医療、労災職業病、在宅医療、脳卒中医療、リハビリテーション医療などに早期から関わり、鶴見地域での総合的な医療活動の足場を築きつつ鶴見区内を中心に医科・歯科診療所、訪問介護ステーション、ヘルパーステーション、居宅介護支援センターを開設するなど、医療と福祉から介護分野に活動の幅を広げてきました。
2001年4月、地域に根ざした医療活動を新たな段階で展開するために、法人の中核施設である汐田総合病院は区内初の老健施設を併設した総合病院として鶴見区矢向に新築移転しました。新病院は、24時間救急診療をはじめ、一定の専門性を兼ね備えた総合病院として、予防からリハビリテーションまでを一貫させた医療を実践するとともに、地域需要の高い高齢者医療、在宅患者の支援、地域医療機関や介護福祉施設の支援に力を入れることを当初からの目標にしていました。2002年には人口110数万を抱える横浜・川崎の近接5区で初めての回復期リハ病棟を開設、2006年に医療型療養病棟の増設を行い、現在261床の総合病院として医療活動を展開しております。また、併設されている老人保健施設は、区内で唯一の施設としてみなさまにご利用いただいております。
2012年4月1日には、創立以来の無料低額診療を中核とする医療活動が評価されて、神奈川県より公益財団法人の認定も受けることができました。又5月1日には区内の3つの旧診療所(汐田診療所、汐田ヘルスクリニック、汐田歯科診療所)が1つの新しい診療所として近隣に新築移転致しました。今後は公益財団法人としてこれまで以上の努力をもって、公益目的及び事業に定めた「社会福祉法に規定する無料低額診療事業を核とした無差別・平等の福祉医療と介護事業を実践し、健康で安心して暮らせる地域社会の形成・発展に寄与する」所存です。
理事長 野末 浩之