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2月理事会 理事長あいさつ

2017.3.06

先ず今日の理事会の冒頭で大変残念なお知らせをしなければならなくなりました。ご
存知の方も多いかもしれませんが、友の会新鶴見支部選出の中村攻理事が今月15日に
汐田総合病院にてお亡くなりになりました。2014年の夏に発病された病気をしっかり
告知された上で治療選択をされ、療養をしながら友の会活動、生活支援活動に励ま
れ、当法人の理事としてもご活躍されました。故人の生前の功績への感謝も込めて、
皆さんと黙とうしてご冥福を祈りたいと思います。
改めまして、1月理事会以降の情勢ですが、国際的にはトランプ氏がアメリカの新大
統領に就任した途端、世界が懸念した通りの混乱がアメリカ内外に生じています。特
にイスラム教7か国のからの市民の入国を禁止したことにはアメリカと同盟を結ぶ各
国の首脳が人権を侵すものと非難を上げ、アメリカ自身の司法が憲法違反だとして
待ったをかけるような状況となっています。そうした中で、米国との安全保障を最優
先にアメリカを訪問したのが安倍首相であって、人権を蹂躙していると非難されてい
る大統領とハグして、ゴルフして、米国一辺倒、へつらい外交とも、貢ぎ物外交とも
揶揄される姿勢を全世界に示してしまいました。アメリカに尖閣を守ってもらうこと
を約束してもらった背後では、必ず大きな対日要求のツケが回されるはずで、多額の
軍事費と軍事的貢献、沖縄の辺野古新基地、TPPに代わる貿易の二国間協定などの
他に、国民の虎の子である年金積立金をアメリカのインフラ投資に活用するという話
も一部マスコミにすっぱ抜かれています。きっと代償は大きくなるはずです。
一方、日本国内では、戦闘を衝突と言いくるめて自衛隊を海外派遣している問題、罪
を犯したものを処罰する刑事法体系を一変させて未遂・予備罪を飛び越えて計画段階
からの取り締まりを可能とする共謀罪の問題、沖縄の地方自治を無視して推進する辺
野古新基地問題など、憲法と民主主義を無視した政治の在り方は日本も同じで、アメ
リカの現状と合わせ鏡のような状況となってきたのがこの間の大きな特徴です。
憲法を遵守しない合衆国大統領を見て、世界は「抵抗」の時代に突入した、と書いた
知識人がいます。決して大袈裟な言葉ではなく的を射ていると思います。嘘が真実と
してまことしやかに語られる時代、事実が軽視される時代、憲法違反や利益相反が
あっても倫理に恥じない為政者がいる時代にあって、一人一人が「それはおかしいだ
ろ」と声を上げることの重要性が世界的規模で高まっているのだなと感じます。