本日は、6月7日付のある新聞のコラムを引用して、挨拶といたします。
私たちは、新しい医療活動の型を創造している」。70年前の6月7日に開かれた、全日本民主医療機関連合会の結成大会は熱気に満ちあふれていました。「病める患部を、患者の生活全体として診る。同じように生活とたたかっている人たちと力を合わせ、その合作した力で一人の患者を治療し、健康と、健康が支えられる生活を守ろう―。」初代会長、須田朱八郎の出発宣言は民医連の原点とされてきました。戦前の無産者診療所から受け継いだ「いのちの平等」。医療の社会的な責任を問い続けながら歩んできた戦後の歩み。その土台となってきたのは人権でした。それは戦争をはじめ、いのちと健康を奪うものとのたたかいでもありました。結成時は117病院・診療所だった組織はいま全国にひろがり、民医連に加盟する事業所は1700をこえています。人びとの困難あるところに民医連ありと、それぞれの地域で多くの仲間たちが医療や介護、健康づくりにとりくんでいます。平和か戦争かをめぐる緊迫した情勢、コロナがうきぼりにした日本の社会保障のぜい弱性。そのもとで、いのちの平等をめざす新たな決意と団結を固め合う節目にしたい。人びとのいのちとくらしに光をあててきた創造の歴史はこれからも続きます。